2010年2月21日日曜日

築地の時価は坪2000万円、広さ7万坪で計1兆4000億円

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築地市場移転問題
 築地市場は移転計画が検討され、移転先として豊洲が候補として持ち上がっている。移転の理由は流通環境の変化などで、それに対応するには手狭で老朽化が進んできたというものだ。
 しかし豊洲候補地(埠頭部分)は、もともと戦後まもなくに東京電力と東京ガスなどによって造成された場所だ。造成地の中央から突端部にかけて、昭和40年代ごろまで東京ガスの都市ガス製造工場が操業していた。その跡地には環境基準を大幅に上回る毒物(ベンゼン、シアンなど)が土壌に含まれていた。これは、東京ガスによる自主調査で2001年1月には明らかになっていたことである。その結果もあってか、築地移転については反対意見も多く、疑問視されている。
 そもそもなぜ築地から豊洲へと移転しなければならないのか。理由はふたつあり、ひとつは現在の築地市場が手狭になり、また老朽化も進み不衛生になってしまっている。もう一つは2016年に東京オリンピックを誘致し、この選手村として築地市場を活用しようという構想がある。
 銀座から歩いて十分の場所にある築地の時価は坪2000万円、広さ7万坪で計1兆4000億円。大して豊洲移転予定地は、坪100万円、広さ12万坪で1200億円。よって一兆円以上の売却益が東京都に入る。これにオリンピックの観客収容なども見込むと、さらに利益が大きくなり、その資金を別の事業に転用するのなら、確かに築地を売却する価値はあるのだろう。
 しかし、反対意見も多い。木原ゼミとしても反対意見が圧倒的多数だった。その内容はというと、まず、生鮮食品を扱う市場が土壌汚染のある土地におかれるのが不安だということ。築地市場はすでにブランドとしての名をもっており、移転によってそのブランドイメージが下がるのは明白だ。また築地市場はもう長い間そこにあり、周辺には寿司屋なども多い。周辺地域も含めての築地ブランドなのだ。土壌汚染がたとえなくても、移転するだけで、築地ブランドは価値が下がってしまう。これは長期的な目で見て、一兆円の売却益では足りないほどの負債となるのではないだろうか。少子高齢化が進み、日本の人口は減少している。これからは拡大傾向(インフラ)の発展は必要なくなる。こういった背景も見込んで、築地市場も移転するのではなく、改築すべきなのではないだろうか。歴史ある建築物はそれだけで価値がある。移転ではなく改築によって、古いものをなるべく残していってほしい。


投稿者: 荒船 匠 日時: 2008年07月10日 12:45 | パーマリンク

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